2025.01.08
フロアコーティングは10年後にどうなる?耐久年数やメンテナンスについて解説
フロアコーティングは、美しい床を長期間維持し、日常の生活から生じるキズや汚れを防ぐ人気の施工方法です。しかし、「10年後の状態はどうなるの?」「本当に長持ちするの?」と疑問に感じる方も多いでしょう。
この記事では、フロアコーティング施工後10年経過した状態や、耐久年数、メンテナンス方法について詳しく解説します。また、ワックスと比較した際の違いや、何もしなかった場合のフロアの状態も検証しますので、ぜひ参考にしてください。
フロアコーティング施工後10年の状態とは?
フロアコーティングは、「本当に10年以上効果が続くのか?」と疑問に思う方も多いでしょう。しかし、適切に施工されたフロアコーティングは、一般的なワックスや何もしていない状態と比べて、その違いがはっきりと現れます。
10年経過しても床の光沢感や耐久性が保たれ、日常生活のキズや汚れからしっかり守られていることが大きな特徴です。また、手入れの手間も少なく、美しい状態を維持できる点でコストパフォーマンスにも優れています。
このセクションでは、施工から10年後にフロアコーティングがどのような状態になるのか、その理由や具体的な特徴について詳しく解説していきます。
美しさ長持ち!フロアコーティングの特徴
フロアコーティングは、床表面に特殊な塗膜を形成し、キズや汚れ、摩耗からフローリングを守る施工方法です。主な特徴は以下の通りです。
- 高い耐久性:コーティング層がしっかりと床を保護し、摩耗やキズを防ぎます。
- 汚れに強い:水や油を弾くため、汚れが染み込みにくく、掃除が簡単です。
- 光沢感の持続:施工直後の美しい光沢を長期間維持できるため、見た目もきれいです。
特にガラスコーティングやUVコーティングは耐久性が高く、適切なメンテナンスを行えば10年以上美しさが保たれます。
施工から10年経つとどうなる?
フロアコーティングを施工してから10年経過しても、以下のような状態が維持されます。
- 光沢感が続く:日常の摩耗に強いため、施工時のツヤや光沢がしっかり残ります。
- キズがつきにくい:家具の移動やペットの爪による引っかき傷がほとんど目立ちません。
- メンテナンスが簡単:水拭きや掃除機だけで清潔な状態を保てます。
一方、メンテナンスを怠ると、汚れや部分的な摩耗が目立つこともあります。定期的なメンテナンスが美しさを保つ鍵です。
フロアコーティングの種類別に見る耐久年数
フロアコーティングにはいくつかの種類があり、それぞれ耐久年数が異なります。フロアコーティングの種類を選ぶ際は、以下の表を参考に、耐久性や予算、仕上がりの好みに合わせて選ぶと良いでしょう。
種類 | 耐久年数 | 特徴 |
---|---|---|
UVコーティング | 約25年 | 硬度が高く耐久性に優れる。光沢感が長持ちし、速乾性が高い。 |
ガラスコーティング | 約10~25年 | 自然な仕上がりが特徴で、滑りにくく耐摩耗性が高い。 |
シリコンコーティング | 約10~20年 | 耐水性と光沢感があり、比較的低コストで施工できる。 |
水性コーティング | 約3~5年 | 環境に優しいが、他の種類に比べて耐久性はやや劣る。 |
ワックスを塗った場合とフロアコーティングをした場合の10年の違い
フローリングの保護方法として、昔から手軽に利用されている「ワックス」と、耐久性や美しさが長持ちする「フロアコーティング」はよく比較されます。しかし、10年後の状態には大きな違いが現れます。
ワックスは手軽に施工できる一方で、耐久性が低く定期的な塗り直しが必要です。一方、フロアコーティングは初期費用がかかるものの、長期間床を美しく保ち、手間やコストを大幅に削減することができます。
このセクションでは、ワックスとフロアコーティングの違いを詳しく解説し、それぞれの10年後の状態を比較しながら、どちらが長期的にコストパフォーマンスに優れているのかを検証していきます。
ワックスの場合の10年後の状態
◆ 定期的な再塗布が必要なため、手間がかかる。
◆ 光沢感が低下し、キズや汚れが目立ちやすい。
◆ 耐水性が低く、水分が染み込むことでフローリングが劣化する。
フロアコーティングの方が長期的に見てコストパフォーマンスが優れ、手入れの手間も大幅に軽減されます。
種類 | 耐久年数 | 特徴 |
---|---|---|
UVコーティング | 約20年 | 硬度が高く耐久性に優れる。光沢感が長持ちし、速乾性が高い。 |
ガラスコーティング | 約10~25年 | 自然な仕上がりが特徴で、滑りにくく耐摩耗性が高い。 |
シリコンコーティング | 約10~20年 | 耐水性と光沢感があり、比較的低コストで施工できる。 |
水性コーティング | 約3~5年 | 環境に優しいが、他の種類に比べて耐久性はやや劣る。 |
なにもしなかった場合の10年後の状態はどうなるの?
フロアコーティングやワックスを施工せずに10年間放置すると、以下の問題が発生します。
◆ キズや汚れが蓄積
家具の移動や生活による摩耗で床が傷つき、汚れが落ちにくくなります。
◆ 劣化が進む
水や湿気がフローリングに染み込み、ひび割れや変色が起こりやすくなります。
◆ 見た目の悪化
光沢が失われ、古びた印象になります。
フロアコーティングを行わない場合、修復にかかる費用が高額になることもあるため、早めの対策が重要です。
より長持ちさせるために!フロアコーティング後のメンテナンス方法
フロアコーティングは、美しい床を長期間保護し、日常生活のキズや汚れから守る優れた施工です。しかし、コーティングの効果を最大限に長持ちさせるためには、適切なメンテナンスが欠かせません。
「どのようにお手入れすればいいのか?」「頻度はどれくらいがベスト?」と疑問に感じる方も多いでしょう。ここでは、フロアコーティング施工後に必要なメンテナンスの方法やその頻度、費用について詳しく解説します。さらに、業者に依頼する際の流れや、コーティングを長持ちさせるポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
フロアコーティング後に必要なメンテナンス
1.日常的な掃除で汚れを取り除く
フロアコーティング後は、日常的にホコリや汚れを取り除くことが大切です。ホコリや砂は細かいキズの原因になるため、放置せず定期的に掃除を行いましょう。
- 掃除機:ブラシ付きの掃除機ではなく、フラットなヘッドの掃除機を使うと、コーティング面を傷つけずにホコリやゴミを取り除けます。
- 乾拭き・水拭き:柔らかいモップやマイクロファイバークロスを使い、水分をしっかり絞った状態で水拭きしましょう。
2.定期的に専門業者によるクリーニングを依頼する
コーティング層が汚れや摩耗で劣化するのを防ぐため、3~5年ごとに専門業者によるプロのクリーニングを依頼するのが理想です。プロの技術で、目立ち始めたキズや汚れをしっかり除去し、コーティング面の保護効果を回復させます。
メンテナンスの頻度
- 日常清掃:週に1~2回
掃除機や水拭きを行い、ホコリや砂、軽い汚れを取り除きましょう。
- 定期的なメンテナンス:3~5年ごと
専門業者によるクリーニングと点検を行い、必要に応じて補修や再コーティングを検討します。
※住宅の使用状況や家族構成(ペットやお子様がいる家庭など)によって頻度を調整すると効果的です。
メンテナンスの方法
1.日常清掃の方法
乾拭き
ホコリや髪の毛を取り除くため、柔らかいモップやフロアシートを使用します。
水拭き
水分はフロアコーティングに悪影響を与える可能性があるため、必ず水分をしっかり絞り、優しく拭き取るようにしましょう。
中性洗剤の使用
落ちにくい汚れがある場合は、中性洗剤を薄めて使用し、洗剤が残らないように水拭きで仕上げます。
注意点
酸性やアルカリ性の強い洗剤、クレンザー、スチームクリーナーはコーティング面を傷める可能性があるため使用しないようにしましょう。
2.業者に依頼する流れ
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- ステップ1:業者への問い合わせ
コーティング業者に電話やホームページから問い合わせを行い、クリーニングや点検を依頼します。
- ステップ1:業者への問い合わせ
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- ステップ2:見積もりの取得
施工範囲や状態を確認してもらい、クリーニング費用の見積もりを取得します。
- ステップ2:見積もりの取得
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- ステップ3:クリーニングの実施
業者が専用機材やクリーニング剤を使用して、フロアを徹底的に清掃・点検します。
- ステップ3:クリーニングの実施
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- ステップ4:補修の提案
クリーニング後に必要に応じて、部分補修や再コーティングを提案してもらうことも可能です。
- ステップ4:補修の提案
メンテナンスの費用
専門業者によるクリーニングや点検の費用相場は、施工面積や汚れの状態によって異なりますが、2万円~5万円程度が一般的です。
- 部分補修:1㎡あたり数千円~1万円程度
- 再コーティング:必要な場合は10万円~15万円程度が相場です(50㎡の場合)。
定期的なメンテナンスを行うことで、補修費用や再コーティング費用を最小限に抑えることができます。
フロアコーティングを長持ちさせるためのポイント
1.水分や汚れはすぐに拭き取る
飲み物のこぼれや泥汚れなどを放置すると、コーティング面にシミや劣化が起こる可能性があります。水分や汚れはすぐに拭き取りましょう。
2.フロアに合った洗剤を使用する
コーティングにダメージを与えない中性洗剤を使い、酸性・アルカリ性洗剤は避けましょう。また、フロアワックスなどの塗布は必要ありません。
3.家具や椅子の脚に保護材を付ける
家具の移動や椅子の引きずりが原因でキズがつかないよう、家具の脚にはフェルトや保護パッドを貼り付けましょう。
4.定期的に専門業者に点検を依頼する
3~5年ごとに専門業者によるクリーニングや点検を受け、コーティング面の状態を確認しましょう。早めの補修が長持ちの秘訣です。
適切な日常清掃と定期的なメンテナンスを行うことで、フロアコーティングの耐久年数を大幅に伸ばすことができます。美しい床を長く保つために、ぜひこれらの方法を実践してみてください。
10年後、20年後も美しい床を保ちたいならフロアコーティングがおすすめの理由
美しい床を長期間維持するためには、定期的な手入れや保護が欠かせません。その中でも、フロアコーティングは、耐久性・見た目・手間の少なさにおいて、他の方法と比べて優れた効果を発揮します。初期費用こそかかりますが、10年後、20年後にその価値を実感できる選択肢です。
10年後に実感できるコストパフォーマンスの高さ
フロアコーティングは、施工時にある程度の初期費用が必要ですが、その高い耐久性とメンテナンスの手間の少なさから、長期的な視点で見ると非常にコストパフォーマンスに優れています。
コストパフォーマンスが高い理由
1.耐久性が高い
フロアコーティングは、UVコーティングやガラスコーティングなど、種類によっては20年以上の耐久性を誇ります。ワックスの場合は数か月~1年ごとに再施工が必要ですが、フロアコーティングなら一度の施工で長期間美しさを保つことができます。
2.再施工の必要が少ない
ワックスは定期的な塗り直しが必須であり、その度に手間や費用がかかります。しかし、フロアコーティングは長期間メンテナンスがほとんど不要なため、10年、20年のスパンで見ると、結果的にワックスよりも経済的です。
3.修復費用を抑えられる
コーティング層が床をしっかり保護するため、キズや汚れがつきにくくなり、フローリング自体の劣化を防ぐことができます。結果として、フローリングの張り替えや大掛かりな修復の必要性が減り、余分な出費を抑えられます。
例えば、50㎡の床にUVコーティングを施工した場合、初期費用は約20万円~30万円程度ですが、20年間ほとんど追加の費用がかかりません。一方、ワックスを1年ごとに塗り直した場合、20年間で合計10万円~15万円ほどの費用がかかります。それに加えて手間や時間も必要になるため、フロアコーティングは経済的にも優れた選択肢と言えるでしょう。
手間のかからないメンテナンスで長期間美しい床を維持できる
フロアコーティングのもう一つの大きなメリットは、日常のメンテナンスが非常に簡単であることです。忙しい方や掃除の手間を減らしたい方にとって、大きな魅力です。
日常のお手入れが簡単
フロアコーティングを施工した床は、水や油汚れを弾くため、普段の掃除は簡単な乾拭きや水拭きだけで十分です。
- 掃除機やモップを使えば、ホコリやゴミを簡単に取り除けます。
- 中性洗剤を薄めた水で拭き掃除をすることで、落ちにくい汚れも手軽に落とせます。
ワックスを塗布した場合や、何もしなかった場合は、キズや汚れが目立ちやすく、定期的な手入れが欠かせません。しかし、フロアコーティングは塗膜がしっかり床を守ってくれるため、頑固な汚れやキズがつきにくく、掃除の手間を大幅に軽減できます。
定期的なメンテナンスで20年以上の美しさを維持
フロアコーティングは、日常的な掃除だけでなく、3~5年ごとに専門業者による点検やクリーニングを行うことで、さらに長持ちさせることが可能です。
- クリーニング費用は、2万円~5万円程度が相場。
- 業者が専用の洗剤や機材を使用し、コーティング層を保護・補修してくれます。
日常の簡単なお手入れと、定期的なプロのメンテナンスを組み合わせることで、20年以上も美しい床を維持することが可能です。
まとめ
10年後、20年後も美しい床を維持するためには、フロアコーティングが最も効果的な方法です。初期費用は高めですが、耐久性が高く、長期的にコストパフォーマンスに優れています。また、日常のメンテナンスが簡単で、時間や手間をかけずにきれいな床を保つことができます。
美しい床は、住まい全体の印象を大きく左右します。長く快適な生活空間を実現するためにも、フロアコーティングを前向きに検討してみてはいかがでしょうか? 「手間なく、美しい床を長期間維持したい」 そんな方にこそ、フロアコーティングがおすすめです。
著者情報
小澤賀宣
株式会社NKサービス
代表取締役
専門分野 | フロアコーティング・住宅オプション |
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プロフィール | 2000年22歳で住宅設備会社に入社し、その後、27歳で個人事業主として独立。フロアコーティングをはじめ、住宅の付加価値を高めるオプション施工を専門に20年以上職人として活動中。フロアコーティングにおいては、品質と技術へこだわり、お客様一人ひとりのニーズに応じた提案を行っている。 |
保有資格 | ・有機溶剤作業主任者 ・日本ハウスコーティング協会 コーティングマイスター |